フォト・エッセイ

2013年2月26日 (火)

☆夢の劇場 in 鶴居村☆23.February.2013

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一定不変の世界があります。

記憶とは不思議なもので、それが古ければ古いほどその景色が色鮮やかに脳裏に

浮かんできます。

在りし日の風景は、今そこにある風景。

誰にでもそんな場所があるはず。

私にとっては、鶴居村こそがそんな場所なのです。

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音羽橋に近い、早朝の丘の上。

柔和な朝の光が、崇高な舞台の幕開けを告げるかのようでした。

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2012年11月18日 (日)

”Theater of Dream. Autumn 2012”

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皆様大変ご無沙汰していました。

お変わりなくお過ごしでしたでしょうか?

私の方はと言いますと、鶴居村での生活を今日で終え(嘘)、先ほど持ち帰りました

駄作の数々を右クリック2,000回ほどで無事削除し終わったところです(笑)

ということで(笑) 残った数少ない何枚かを無理してご紹介したいと思います(笑)

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さて鶴居村と言えば、やはり丹頂鶴ですね。鶴が居る村ですから(笑)

けあらしに浮かぶその美しい姿や華麗な求愛ダンスを想像される方も多いでしょう。

もちろん私も真冬の時期には有名な音羽橋や給餌場を何度も訪れ撮影にいそしみ

ます。その美しさは本当に格別ですね。

けれども、丹頂の撮影に適した季節は、実は冬だけではありません。

晩秋から初冬にかけてがまた良い季節で撮影欲を非常にかき立てられます。

雪化粧はありません。緑も青々としていません。枯れ木はどれも色褪せた感じで、決

して色鮮やかな景色を見せてくれるわけではありません。

撮影に関しましても、冬場と違い『ねぐら』と『給餌場』に行けば必ず丹頂さんに会えと

いう事もないのです。

この時期、丹頂はひたすら餌を探し求めます。畑をあさったり、民家の敷地に侵入し

たり(笑) 春に生まれた雛は親と同じ背丈になります(頭はまだ赤くなく、羽には未だ

産毛が混じっています)。母親の見よう見まねで畑を突っつき、父親は後ろからそれを

見守りながら周囲を警戒します。

幼鳥は、初めての冬を迎えるに当たり、両親から生きるための術をあれこれと学んで

いるのです。やがて訪れる厳しい季節。春を迎えることの出来ない幼鳥も決して少なく

はありません。

この季節、丹頂は家族単位で明日をも知れぬ未来へ備えているのです。

そのような見方(もちろん私だけの安易なセンチメンタルな考えかもしれません)をし

ますと、色褪せてコントラストに欠けた原生林で懸命に生きる丹頂の家族の営みが

なんだか寂しげで、それでいて、とても尊いものに感じてしまいます。

自然の中で生きるのって、本当に大変なんですね。

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さて写真の説明です。

1枚目。あまり知られていない丹頂のねぐら(但し、冬季のみ)で撮影しました。

300mmに1.4倍のエクステを装着しています。1D3ですので、35mm換算で

546mm相当です。

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2011年12月 6日 (火)

クリスマスの願いごと

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喧騒や賑わいの中、煉瓦に映し出される子供達を見ていましたら、無性に彼女たちを抱きしめてあげたい心境にかられました。

世界中の恵まれない子供達に、みんな集まれ~!と声をかけてあげたい。

それが出来たなら、どんなに心が満たされることでしょう。

貧しくても、触れ合いがあれば人は生きてゆけます。

今日はそんなことをふと思いました。

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2011年6月14日 (火)

いちご白書

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学生時代。

つかの間の恋。闘争。ビートルズ。ベトナム戦争。就職。

60年代をさかいに、時代は抑圧する側とされる側に二分化されてしまいました。

情報や善悪の基準はいつしか歪められ、そして常に片方から発信され、巧妙なプロパガンダのように抑圧される私たちを

すっかり洗脳してしまったのです。

『存在するために抵抗する』とはカミュの言葉です―――。

それから半世紀が経ち、インターネットが世界中に普及し、私たちは歪みの無い真実を知る機会に触れることが出来ます。

中東で起きた民主化の波。共産圏でのアジアでも、それは起きています。

カミュの言葉を具現化できる今日において、あの時代を生きた人たちはいったい何を思うのでしょう・・・。

60年代に憧れを抱く私がここにいて、時代が繰り返す必然性に注意を払う私がここにいて、

それでも『世界は何も変わらないよ』と私の耳元で囁く何者かがいて、私は両手で頭を抱え、むせびながらこう叫びます―――。

『これ以上、私に付きまとわないで!』

頭の中で『Helter Skelter』が鳴り響きます――。

哀しいことに、明日になれば、私は抑圧する側に属している自分を淡々と演じることでしょう。

存在するために、抵抗する。

この言葉を、そっと胸の奥底に隠し続けながら・・・。

caption & photo by kyo-nakayama

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2011年6月12日 (日)

杏(きょう)のエッセイ☆山下公園編☆

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長い呼びだし音のあと、通話は突然断ち切られました――。

耳にひびく無機的な電子音・・・。

潮風がよそよそしく彼女の長い髪をゆらし、視線は、あの人の面影をさ迷います。

やがて雨粒がポツリと傘をたたき、彼女はひとつため息をつきました―――。

そして心でこう叫んだのです・・・。

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2010年12月30日 (木)

絶望の淵から『こんにちは』

燦燦と輝く光より、闇にさす光の、いと美しきかな。

目に見えぬ光。そんな時、あなたはそっと目を閉じればいい。

ほら、熱い瞼の先に、あなたを照らす光を感じるはず。

あなたには見えなくとも、光はいつもあなたを照らしている。

光は、いつもあなたを照らしているのです。

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2010年11月22日 (月)

応援くださった皆様へ☆御礼の気持ち☆

昨日、無事に個展を終了することが出来ました。

ご来場いただきました皆様や、応援してくださった皆様、そして陰で私を支えてくださった方々すべてに心の底から感謝の気持ちを伝えたいと思います。

皆様。本当に有難うございました。

本当は、ひとりひとりに感謝の気持ちを伝えたいのですけれども、とても多くの方に支えてもらいましたので、この場に書ききれませんことをお許しください。

又、毎日このブログへアクセスし、勇気付けていただいた方にもお礼を申し上げたいと思います。日々の多くのアクセスとご訪問に心より感謝申し上げます。

今回の個展は、写真や言葉を通じて伝えたいこと。それらをリアルな世界で表現し、観る人にどれだけ伝わるだろうか、という試みでもあったのです。

ですから会場の雰囲気作りには大変気を使いました。受付には人を配さず、周りを気にすることなく、ただ無心に作品が鑑賞出来る環境を作ろうと思ったからです。

実際に作品を目にした方が、本当はどのように感じたかは分かりません。

けれども私にとって最も嬉しかったのは、作品をゆっくりと時間をかけご覧になる方が多かったこと。そして、また観たくなったと何度も足を運んでくれた方が多かったこと、でした。

それだけでも、心の底から報われた思いがいたします。

最後に、個展会場の風景。そして実際に出展しました作品の一部をキャプションつきでご紹介させていただき、私から皆様への感謝の気持ちに代えさせていただきたいと思います。

重ね重ね、本当にありがとうございました。

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